海外旅行するときに不安なことの1つが、治安。防げる犯罪被害は防ぎたいし、危ないところには行きたくないですよね。
ニュージーランドは世界の中でも安全な国なので、安心して旅行ができると思います。ただし油断・慢心は禁物。ニュージーランドに行くにあたって知っておきたい、治安・防犯についてご紹介します。
- ニュージーランドの治安ってどうなの?
- オークランドの危険・安全エリアは?
- 犯罪に巻き込まれないためにどうすればいい?
など不安に思っている方は、是非ご覧ください。
ニュージーランドの治安は悪い?日本と比べてどうなの?
多くの人が言っている通り、ニュージーランドの治安は悪くはありません。特に日中は危険を感じることはほとんどなく、日本にいる時と同じ感覚で外を出歩くことができます。
世界で2番目に平和な国?ランキングを見てみよう
実際、ニュージーランドは世界的に見ても安全で平和な国です。毎年イギリスのエコノミスト誌が発表している「世界平和度指数(Global Peace Index|GPI)」の2019年版を見ても、アイスランドに次ぐ2位。
兵器の数や外線・内戦など、治安とは異なる項目も審査対象なので、世界で2番目に安全とは言えませんが、それでもだいぶ安全な国だな〜というのはわかると思います。

アジア・オセアニア地域では1位・英語圏の国でも1位です!
凶悪犯罪が少ない
また、日本に比べて殺人・傷害事件の報道は少ない気がします。日本は結構センセーショナルな兇悪犯罪も多いけど、ニュージーランドはあまりないです。
そのため、昼間外を歩いていて、「危ない!」と感じるようなことは少なく、治安のよさは日本と同じくらいなので安心できます。
強盗は日本の40倍!軽犯罪には要注意
ただし、「治安いいのか、よかったよかった」と手放しで喜べるほど甘くはありません。というのも、ニュージーランドは窃盗や空き巣などがとても多いんです。外務省によるこんなデータも。
ニュージーランドにおける犯罪の発生率は,日本と比較した場合,依然として高く(2018年中の人口1万人当たりの強盗事件発生率は日本の約40倍),防犯対策には十分な注意が必要です。
日本の約40倍って…!殺人事件などの凶悪犯罪は少ないですが、次のような軽犯罪は多いです。
- 空き巣
- 置き引き
- スリ
- 恫喝・暴力
- 性犯罪
- ドラッグ
このような犯罪は誰でも被害者になる可能性があるので、自分でしっかりと防犯意識を持つようにしましょう。
オークランドの治安は?実際住んで感じた危険エリア&エピソード
防犯対策の1つが、「危ないところへは行かない・住まない」こと!
この章では、ニュージーランドの中で最大の都市、オークランドの気をつけるべき地域をご紹介します。
オークランドは唯一日本からの直行便がある都市なので、観光旅行でオークランドへ寄る人は多いと思います。また、留学やワーホリ、移住目的でオークランドに来る人もいるでしょう。
そんな人のために、オークランドに5年間住んでいたわたしが、個人的に「やべえな」と思った場所・地域を紹介しますね。
①シティ全般
変な人が街を歩いている度:★★★★★
空き巣の被害度:★★☆☆☆
「え、オークランドの中心地って危ないの?」と思われそうですが、昼間は観光客やオフィスワーカーが多いので危険を感じたことはほとんどありません。
問題は夜。夜のオークランドシティは、はっきり言ってとても危ないです。
- アルバートパーク・マイヤーズパークはホームレスや酔っ払いが多く、殺人事件も定期的に発生(昼間は市民の憩いの場)
- クイーンストリート西側(スカイタワー側)の裏路地で、友人は全裸の男と遭遇
- ↑別の知人は、夜中強盗に遭遇し、暴力・金品争奪の被害に遭いました。しかも警察署の隣のストリートで
- スカイタワーにはカジノが入っているので、その周辺はギャンブル狂になったホームレスがうろうろしている
- 図書館の前(クイーンストリート東側)はドラッグユーザーが多いのか、注射針が落ちていることを最低5回は見つけた
- 夜中のクイーンストリートで突如女の子2人組が車に乗せられ誘拐される事件が発生。その後とんでもなく離れた場所で発見される
- アーケードの中などは、酔っ払い・ホームレスの吐瀉物・排泄物が多い
- クイーンストリートをまっすぐ上がったところにあるKロードはヒッピーな感じで、雰囲気からして危ない
- オークランド大学周辺でタクシー乗り逃げを目撃
ざっと思い出しただけでもこんな感じ。とにかく昼と夜の治安に差があって、夜1人で歩くのは危険すぎるなと感じました。
シティに住むのは逆に安全かも
夜シティに出歩くのは非常に危険。ただ個人的にはシティに住むのは逆に安全だなと感じました。
というのも、シティに住むならほぼアパートに住むことになります。アパートはセキュリティがしっかりしているので、窃盗や住居侵入の被害に遭う可能性が一軒家に比べてぐっと少ないんです。
わたしは5年間シティのアパートに住んでいましたが、NZ在住者によくある窃盗・不法侵入被害に遭ったことが1度もありません。
「夜はまず出歩かない」ということに気をつければ、シティに住むのは安全だと感じました。
②オークランド西側
Henderson(ヘンダーソン)、Avondale(アバンデール)など
空き巣の被害・車の置き引き危険度:★★★★★隣人に注意!度:★★★★★
オークランド西側は一軒家が多く、不法侵入(いわゆる空き巣)・車の置き引きなどが多いと聞きます。夫の同僚がウエスト(西側)に住んでおり、数週間家を空けた時2度ほど空き巣被害にあったと聞きました。
あとは、ストリートによって違うとは思うんですが、元囚人・ドラッグ常習者が住んでいる家も結構ある印象です。わたしの友人はヘンダーソンの保育所に勤めていたんですが、
- 隣の家がドラッグを栽培しているっぽい、警察がよく来る
- 近隣からよく怒鳴り声が聞こえる
- 子どもの父親が犯罪者でもうすぐ釈放される。来ても絶対に引き渡さないでと言われた(母親とは離婚済み)
という感じだったそうです。
ウエスト全部が全部そうではないけれど、そんなケースもあるのだということで。個人的には、ウエストに住むなら空き巣や窃盗に注意して、危ないストリートなどは避ける必要があるのかなあと思います。
※ウエストでも、Te Atatu Peninsula(テアタツペニンシュラ)は治安がいいという噂も。本当に場所によって安全だったり危なかったりします。
③オークランド南側
とにかく危なさそう度:★★★★★
いろいろな犯罪に巻き込まれそうなイメージ度:★★★★★
これらのエリアはレントや不動産も他のエリアに比べて安いんですが、とにかく「危ない」という話を聞くので、注意したほうがいいですね。
わたしの周りでは、これらの地域で危ないという実体験はなく…というのも、周りが「サウスは怖いし、住みたくない」という人が多く、住んでいる人がほとんどいないからなのですが。
ただ、サウスの話になるとみんなが「怖いから嫌!」「危ないから行きたくない!」と口を揃えて言うので、やっぱり危ないと思います。
もし住むなら絶対に周辺をチェックする・行くなら昼間でも1人は避けたほうが無難です。
比較的安全だと聞くエリア
もちろん、治安がいいと言われるエリアもあります。
- オークランド北側:North Shore(ノースショア)、Northcote(ノースコート)、Takapuna(タカプナ)など
- シティ近郊:Newmarket(ニューマケット)、Parnell(パーネル)、Remuera(レムエラ)、Herne Bay(ハーンベイ)など
- シティ東側:Remuera(レムエラ)、Greenlane(グリーンレーン)、パクランガ(Pakuranga)、Howick(ホーウィック)など
これらのエリアは、やっぱり家の値段も高いし、街を歩いているとセキュリティがしっかりしているなあと感じました。
家を借りるならこれらのエリアが安全ですが、家賃が高めなのもまた事実。そこら辺は、上で紹介したマップや下で紹介するチェックリストをもとに、事前にしっかりと安全か確認することをおすすめします。
住む場所の治安を調べるときにチェックしたいこと【マップあり】
ワーホリや留学、移住目的の方は、自分で家やシェアハウスを探さなければいけません。ついつい値段に目がいってしまいますが、近隣の治安や防犯についても注意してください。
「このエリアは安全か?」をチェックするための、簡単なポイントは次の通り。
①家や庭がきちんとメンテナンス・整理整頓されているか
家の前の芝がしっかりと刈られている・花壇や家庭菜園がしっかりと整備されている・庭にものを捨てたりしていないか・外壁の塗装が剥がれてボロボロに見えないかなどをチェックしてみてください。
はっきり言って、芝が伸び放題・庭が汚い・ゴミ屋敷みたいになっているようなエリアは黄色信号と言ってもいいかも。
②フェンスが高いか・ガレージがあるか
危ないと言われているエリアに行くと、多くの家でフェンスがない・低くて家の中が丸見えというのが多いです。明かりがついている・ついていないがバレバレなので、狙われやすいと思います。
逆に安全と言われているエリアに行くと、フェンスが高くて外からは敷地内が見えない・きちんと車用にガレージがついている家が多いです。そういうエリアに住むのが安全だと思います。
③道を歩いている人がどんな感じか
周辺を歩いている人がどんな感じか観察してみるのもいいです。大型犬を散歩させていたり、服装がこぎれいかどうか見てみたり、意外とどんな人が住んでいるか見えてくるものです。
外見だけではもちろん判断できませんが、あくまでも判断材料の1つにしてみてもいいと思います。
④不動産の広告で売買価格をチェックする
例えレントするとしても、周辺の不動産価格をチェックしてみるのも1つの方法です。一概には言えませんが、不動産価格の高いエリアはやっぱり安全だし、安いエリアはちょっと治安が悪いです。
▼不動産価格をチェックするなら、「Realestate」というサイトがおすすめです!
⑤犯罪マップを活用する
結構前の情報ですが、ストリートごとに犯罪件数をマップにしたものが、ニュージーランドヘラルドから公開されています。
治安がいいか悪いかの参考になるとは思うので、事前にチェックしてみてください。
▼Burglaries(空き巣)被害件数検索マップ

▼ニュージーランドの危険スポット検索マップ(暴行・性被害・窃盗の件数)

ニュージーランドで犯罪に巻き込まれないためにすること
ニュージーランドに住んでいる人・観光で短期旅行に来た人、両方に気をつけてほしい防犯対策についてご紹介します。
いくら治安がいいところに住んでいても、出先で狙われることだってあります。「自分は大丈夫」と思わず、気をつけることが大切ですね。
夜は1人で出歩かない
言うまでもなく、夜の1人歩きは危険なので、避けるに越したことはありません。
夜ご飯を食べに・遊びに出かけて帰る時は、Uberやタクシーを使うのが1番安全です。シティ内を歩くなら、複数人で行動してください。
マニュアルっぽいこと言っていますが、結局これが間違いないと思います。
車にものを置きっぱなしにしない
車はロックしていても安全ではありません。窓ガラスを壊してものをとられるというのもザラです。
夫はシティに住んでいた時近くにオープンスペースの駐車場に車を停めていたのですが、ワイパーを盗まれた&壊されたことがあります。ただの酔っ払いの嫌がらせだと思うけど。
車の中には高価なものは置きっぱなしにしない・高価な車(BMW・ベンツなど)を持っている場合は車そのものの駐車場所にも気をつける(特に狙われやすい)などの注意が必要です。
危険エリアは昼でも注意する
基本、昼は安全だと思うんですが、それでも気をつけるに越したことはありません。
特にオークランドシティはホームレスや物乞いが多いです。彼らは日本のホームレスと違い、街を歩いている人に声をかけて「お金をくれ!」とせがんできます。さらにそれを無視すると、逆切れしてくることも。
一度ホームレスにお金をせがまれ、「お金持ってないの、ごめんね」と断ったら「あばずれアジア人!」と罵られたことがありました。基本、ホームレスとは目を合わせない・声をかけられても素通りするほうが安全だと思います。
変なトラブルに巻き込まれないよう、常に意識をしてください。
ニュージーランドの治安まとめ
ニュージーランドの治安は比較的安全で、旅行者なら安心して歩くことができます。
ただし、軽犯罪の発生件数は日本よりも多め。特にオークランドシティは夜になると危険度がぐっと増すので、気をつけて歩きましょう。
留学・ワーホリ・移住で住まいを探している方は、近隣住民や家の様子を観察したり、危険度マップを参考にしたりしながら、慎重に選んでくださいね。
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