東南アジアの国…と聞いて挙がってくるのは、タイやシンガポール、インドネシアなど。そんな超個性的な国々の中で、割と存在感が薄めのラオス。
でもラオスは「世界で1番行きたい国」に選ばれたこともある観光大国なんです!
この記事では、「世界一何もない首都」の呼び名も高いビエンチャンの魅力と観光スポットをご紹介します。
ラオスは「世界で1番行きたい国」にも選ばれた秘境!
ラオスって(大変失礼ですが)東南アジアの国の中でも印象は薄めだと思います。タイやベトナム、アンコール遺跡群を抱えるカンボジアと比べて、これと言った印象がない…。ごめんなさい、ラオスが嫌いなわけじゃないんです。
そもそもラオスってどこにあるの?という人はこちら!
地図で見ると意外と国土が大きい!調べてみたらカンボジアよりも面積は広いんですね。知らなかった。
でもその国土がほとんど森林で(61%)、山岳地帯に暮らす人が多く、主要産業は農業。ということもあり、最貧国の1つとも言われているそうです。
(Wikipediaより)
そんなラオスは、日本からは直行便がなくて行くのは少し大変。でも欧米では人気の観光スポットらしく、
- 世界で1番行きたい国ランキング1位!(ニューヨーク・タイムズ)
- 満足度の高い観光地ランキング1位!(イギリスの旅行雑誌、ワンダーラスト)
などのランキング上位常連国です。

「世界で1番行きたい国」ってすごい!フランスとかスペインとかよりも?一体何があるんだろう?
そんなわくわくした気持ちで、ラオス旅行は始まりました。
何もない首都?そんなビエンチャンの魅力をお伝えします
私たちが到着したビエンチャンは、ラオスの首都。経済や産業の中心地です。…が、東京のような大都市を想像しているとびっくりすることに!
実際、インターネットで「ビエンチャン」と検索をかけると、
- 世界一何もない首都
- 何もない国の何もない首都
なんて酷評ばかり。
私たちはタイから来たのですが、確かにタイの田舎都市であるウドンタニよりも小さいなと感じました。
でも何もないわけではありません!結果的に私は数日間滞在して楽しめました。その理由をご紹介します*
ビエンチャンの魅力その① 観光スポットに自転車で周れる
街に何もないがコンパクト。と言うことは、つまり観光スポットにも簡単に周れるということ!ビエンチャンは自転車でさくっと観光できるのが魅力的です。
私たちはホテルのレンタルバイクを借りてみました。街の中にもレンタルバイク屋さんがたくさんあるので、借りる分には困らないと思います。
「東南アジアの凱旋門」と呼ばれるパトゥーサイに行ったり、

駐車場があって、駐車料金がかかります。2000キップだったかな…

パトゥーサイの天井が綺麗!是非上を見上げてみてください*
ラオスで1番格式が高いと言われるタート・ルアンを訪れたり、

とにかく敷地が広大で、巨大駐車場を自転車で突っ切りました。

黄金の寺院は本当に綺麗。11月のタート・ルアン祭りではラオス全土からお坊さんが集まるそうです。

マリーゴールドが仏花なのかな?よくお供えされているのを見かけました。
半日あればビエンチャンを満喫できます。
難点と言えば、車道を走るのがちょっと怖いのと、とにかく暑いことです。
ラオスの車はディーゼルなのか排気ガスもハンパないので、しっかりとマスク+帽子+サングラス着用することをおすすめします。変な人に見られるかもしれないけど気にしないで。
ビエンチャンで自転車に乗りたい人へ!私が走ったルート
ホテルからまずは大統領府まで。そこからラーンサーン通りをまっすぐ行って、凱旋門へ。凱旋門〜タートルアンまではちょっと坂道で車も増えてきます。
暑いとキツイけど、風を切るのが気持ち良かった!
ビエンチャンの魅力その② メコン川から見る夕日がとにかく綺麗
ラオスの国土全体を流れるメコン川は、この国と切っても切れない関係。日中のメコン川は、茶色くてちょっと汚い感じ。
でも、夕方になるとその景色は一変!夕日が沈む瞬間がとにかく綺麗。

刻一刻と変わっていく夕日に目が離せない
本当に1分ごとに太陽の表情が変わっていくので、その様子をぼーっと見るだけであっという間に時が経ってしまいます。
この旅行で見た景色の中でもかなり上位に入る絶景でした。
夕日が見られるメコン川の絶景スポットinビエンチャン
ナイトマーケットが開かれる周辺に河川敷へと降りられる場所があります。その道を突き進んでいくと、突如としてメコン川が目の前に。
地図だとこんな感じかな。
コンクリートの道路ではなく、整備されていない道を行くので、「本当にここ?」と思ってしまいますが、川べりに着くと美しい景色が見れます。


こんな感じだから観光客もそんなに多くなかった。みんな知らないのかな。
屋根のついたビーチハウス風なものが並んでいて、そこに座って見るのがおすすめです。

バイクを横付けにして夕日を眺めてたおじさんも。絵になる〜!
ちなみにちょうど夕日が沈む頃、後ろからポップな音楽が爆音で聞こえてきます。何事?と思ったら、ビエンチャン名物(?)のエクササイズ教室でした。
女性たちが夕日なんてなんのその、躍り狂う様子はたくましい*そのギャップもなんだか面白いです。

ペタンクというサッカーとバレーをミックスしたような球技をしていた男の子たち。パンツ一丁で泥んこになって、ここは本当に一国の首都か!?と思うほのぼのした光景も。
ビエンチャンの魅力その③ 押しの強くない人が多く、ボラれることがあまりない
観光客がうじゃうじゃしているカンボジアベトナムなんかは、観光客料金という名のボッタクリが結構あります。
値段交渉も手強くて、よく言えばしたたか、悪く言えばずる賢い感じ。
でもラオスの人たちは、そんな感じがあまりしませんでした。何ていうか、みんな優しいんです。値段交渉も、
ベトナム

8万ドン!

高い!違う店行くわ

待って待って!7万!6万!5万!わかった4万!

(半額になるんかい!)もうひと声!
という感じの強気モードでいかないといけないのですが、
ラオス

3万キップだよ

もう少しだけおまけしてくれない?2万キップ?お願いっ!

うーん(困った顔)。…2万5000キップは?

いいよー!ありがとう!
てな感じで、ベトナムと比べて穏やかに進みます(笑)。
元々の価格設定がそんなに高くないのか、安い値段を言うと「困ったなあ…」な顔をされて、でもなんとか期待に応えようと頑張ってくれる感じ。
トゥクトゥクドライバーもランドリーのお姉さんも、「お願いっ(にこ!)」ってすると、みんな「困ったなぁ」の顔しつつもちょっと安くしてくれました。
ラオス人、穏やかで好き♡
ビエンチャンの魅力その④ ラオ飯最高!ビアラオ最高!

パパイヤサラダとラープ。光の加減で美味しくなさそうだけど美味しいんです!
もう、私はビエンチャンでラオス料理にノックアウトされました。
ラオス飯なんて普段食べる機会がないじゃないですか。想像もつかなかったけど、どこで何を頼んでも美味しい!
そして、ビアラオというラオスのビールがこれまたよく料理に合う!普段まったくビールを飲まない私も、ビアラオは美味しすぎてほぼ毎日飲んでました。
ラオスの食事はこちらの記事をに詳しく書いていますが、それほど辛くなく日本人の舌に合うと思います。

「タイ料理は辛すぎるんだよね~」という人でも楽しめるはず!
ビエンチャンの魅力その⑤ 本物の托鉢が見られる
托鉢は、自分でご飯を作ったり買ったりできないお坊さんに、お米や料理などをお布施して徳を積むという仏教の儀式。
上座部仏教のタイ、ラオス、ミャンマーなどでおこなわれており、夜明け前後に訪れてくるお坊さんにお布施をして、お経を読んでもらうのだそうです。

この托鉢が有名なのが、ラオスのルアンパバーン。
メイン通りには観光客がずらっと並び、「托鉢にやってくるお坊さんに食べ物をあげてみよう!」的なツアーもあります。ここに商売のチャンスを見つけた地元民は、食べ物(お菓子など)を観光客に売りつける人もいるのだそう。
で、お菓子がいらないお坊さんはゴミ箱に捨てるっていう。
それってなんか違くないか?と思っていた私。でもルアンパバーンではこれが托鉢になっているという現実…。ただ、もし私と同じように、「うーん」と思ってしまった人もご安心を。
托鉢はビエンチャンで見られるからです!しかも観光客はいないので、「見世物」の感じはありません!
私が托鉢に遭遇した体験談
ホテルで朝ごはんを食べていたら、オレンジ色の袈裟に身を包んだお坊さんたちが目の前の通りを歩いて行きました。
気になった私は朝ごはんをほっぽって、彼らの様子を見に行ったのですが、ちょうど托鉢をしているところに遭遇。

オレンジの袈裟がとてもよく目立ちます。
お坊さんの持った壺に、地元のおばちゃんたちが頭を下げながらご飯や食料を入れていきます。
最後のお坊さん(1番若い)はカートみたいなのを引いており、この中にたくさん食料をいれてもらっていました(托鉢に来ていないお坊さん用?)。

「徳を積む」ということが日常の一部になっているんだなあと感じました。
全員にお布施が終了すると、おばちゃんたちは目を閉じて頭を垂れ、手を合わせます。そんなおばちゃんたちにお経を唱えるお坊さんたち。
それが終わると、お坊さんたちはあるいて次の場所へ、おばちゃんたちは家に。
この一連を見ていたのは私だけで、観光客は誰もいませんでした。
私がじーっと見ているので、お坊さんたちは見られ慣れていないのかこちらを見て恥ずかしそうにしていたし。
そして托鉢を見物しているとは思いもしなかったのか、近くのおじちゃんが寄ってきて「トゥクトゥク?君はトゥクトゥクに乗りたいの?」って聞いてきたし。違うわ!
こんな感じで、ビエンチャンでは托鉢は観光化していません。本当の雰囲気を味わいたい人はルアンパバーンよりもビエンチャンで托鉢を見るのがおすすめ。
ビエンチャンの托鉢スポットはシティ中心をはずして
ビエンチャンで托鉢を見るためのポイントなんですが、できるだけシティ中心から離れたところに行くというのがポイントなのかな?と思います。
私が泊まっていたのは中心から少し離れていて、ローカルな雰囲気が強いところでした。
そういうところじゃないとお坊さんたちは托鉢にやってこないのかも。一応、私が泊まったホテル『Mini S Hotel』はこちら。
このホテルの向かいで托鉢がおこなわれていました。
私が行った時は(2月下旬)、日の出から少し時間が経った6時半過ぎでした。季節によって時間は変わるそうですが、日の出前後というのが一般的だそうです。

托鉢を見学する時はあくまでも邪魔にならないようにしてくださいね!
私は道の向こう側から邪魔しないようにじーっと観察して写真を撮らせて頂くだけにしました。
ビエンチャンの魅力その⑥ テキスタイルが可愛い
ラオス土産って何があるの?と思っていたのですが、ビエンチャンのシティにはテキスタイルのお店が結構あります!
ラオスは染物と機織りが有名だそうで、布好きにはたまらない。案の定、気に入った藍染のストールを買ってしまいました。

フェアトレードのお店だったので高め。1000円くらいだったかな!でも満足です
織物は今でも大事にされているみたいで、ビエンチャンの道を歩いているとよく腰巻きスカートを履いている女性を見かけました。

おみやげ屋さんでも売られていた!シンと呼ばれるそうです。
伝統衣装が普段着として着られているのってなんかいいなと思います。
私がストールを買ったお店『Laomate』
シティ中心にあるこちらのお店は、商品の作り手である女性のプロフィールが飾っています。適正価格で購入することがラオスの人たちの生活を助けているんだなあと実感することができるかも。
ナイトマーケットよりもお高めですが、手作りで質も良く、長く使えるそうです。フェアトレードなどに興味がある人にもおすすめ。
ビエンチャンは意外と楽しい!訪れても後悔はしない
以上、ビエンチャンの魅力についてお伝えしました!確かにこの都市のためだけにラオスを訪れるのは「うーん」って思うかもしれません。
でも訪れても「来なきゃよかった…」なんて後悔はしない都市だとも思います。行ったら行ったで結構楽しめるかなと。
タイ東北部からも気軽に行けるので、少し足を伸ばしてビエンチャンを訪れてみるのもおすすめです!
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■わたしがすっかり虜になった、ラオ料理はこちらにまとめています。もっと日本でもたくさんラオ料理のお店ができてほしい。

■ビエンチャンよりも観光客に人気のルアンパバーン。おすすめの観光スポットなどを紹介しています。

お読みいただきありがとうございました!
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